お客様をファンにするクラブ運営の秘訣とは
集客より先に、やるべきことがある

「会員が増えない」「すぐやめられてしまう」——そのたびに、広告費を増やし、キャンペーンを打ち、体験入会の価格を下げる。でも、根本は何も変わらない。
それは、集客の問題ではないからです。
多くのスポーツ施設が見落としていること。それは、「来てくれたお客様を、ファンにできているか」です。
リピーターとファンは、似ているようで、まったく違います。
リピーターは「他に良いところがなければ来る」お客様。ファンは「ここでなければ意味がない」と感じているお客様。
ファンは、価格が少し高くても来ます。
ファンは、友人・家族を連れてきます。ファンは、SNSで自慢してくれます。
ファンがいる施設は、広告費をかけなくても、口コミと紹介で自然に広がっていきます。
逆に言えば——ファンがいない施設は、どれだけ集客しても、じわじわと減り続けます。
では、リピーターとファンを分けているものは何か。
私、水藤英司はスポーツ・フィットネスビジネスの現場で、指導者と経営者、双方の懸け橋として様々な取り組みをしてきました。
その中でたどり着いたのが、次のシンプルな公式です。
顧客満足度を上げる公式
「満足」で終わるか、「ファン」になるかは、この公式で決まる
顧客満足度は、会員自身の判断基準です。事前に抱いている「期待」に対して、実際に体感したあとの「体験・体感」がどれだけ上回るかで、満足度は決まります。

「③満足」は、期待どおりに応えられている状態。悪くはありませんが、これは「他に良いところがなければ来る」リピーターのレベルです。
期待を「②感謝」「①感動」レベルへと超えていったときに初めて、お客様は「ここでなければ意味がない」ファンになります。
つまり、「ファンをつくる」とは、偶然に感動してもらうことではなく、①か②の状態を仕組みとして再現し続けることです。
そして、この「体験・体感(充実度)」を構成する要素が、Q・S・C・A・Pの5つです。
QSCAP|満足度を構成する5つの要素
現場で使える、5つのチェック軸。

Q(クオリティ)|指導品質
指導カリキュラム・マニュアル、インストラクター・トレーナー・講師の知識と技術、講師や教室ごとのレベル差——これらが顧客満足の土台です。
【成功事例】
複数コーチが同時指導するスイミングスクールで、指導マニュアルに数値目標(練習量8〜10分・1名5回以上、個別指導は月2回以上等)を入れて標準化。生徒の名前を呼び、上達ポイントを伝えることを徹底し、保護者評価が向上。

【つまずきやすい点】
ベテランスタッフの指導が経験と勘任せで野放しになっていないか/フリーインストラクターや外部講師の品質管理ができているか/新人スタッフを現場に立たせる前の最低限の教育ができているか。
S(サービス)|おもてなしの心
利用者・会員情報やニーズの把握、接客技術、スタッフの商品知識——ここが顧客満足を左右します。
【成功事例】
予約システムで来館時間が分かる体験・初回レッスン時に、入口でお出迎え・お見送りを実施したことで顧客満足度が向上。
【つまずきやすい点】
話しやすい常連客中心の接客になり、入会間もない会員へのフォローが手薄になっていないか/スタッフが自分の担当外の商品知識(会費・サービス価格等)を把握できているか。
C(クレンリネス)|衛生・清潔感
施設・設備・備品の衛生面、スタッフの清潔感・身だしなみが対象です。
【成功事例】
更衣室・パウダールームに除菌シートとごみ箱を増設。スタッフルームを出る前に「服装、オッケー!」「髪、爪、オッケー!」と声に出して身だしなみを相互チェックするルール化。簡単で効果が高い方法です。
【つまずきやすい点】
スタッフがお客様目線で施設を使っていないと、汚れに気づきにくい。動線上で直接触れる備品のチェックを忘れない。

A(アトモスフィア)|居心地の良さ
立地条件・建物の雰囲気、スタッフや会員同士の雰囲気、居心地の良さが対象です。
【成功事例】
本来の利用目的以外に、休憩・談話スペースを設けた店舗は会員の継続率が高い傾向。自販機スペースをリニューアルして腰をおろせる場所を作る、子どもスクールで見学の保護者用に椅子・ソファを新調するなどの工夫も有効。

【つまずきやすい点】
常連客がスタジオや教室の席・順番を暗黙に「場所取り」してしまい、新規会員にとって居心地が悪くなっていないか/スタッフが新規会員を既存会員とのコミュニケーションの輪に自然に入れられているか。
P(価格)
払い続ける価値があるか?——QSCAが整って初めて、価格は「妥当」だと受け止められます。
お客様をファンにするためのスタッフ教育
やる気は、3つの感覚から生まれる
お客様をやめさせないためには、会員が「有能感」「自立感」「帰属感」を感じられることが重要です。

有能感を刺激する
「優れた人間でありたい」という感情を刺激します。「うまくなってる!」と感じてもらえるよう、漠然とほめるのではなく、対比や数値で具体的に伝えることがポイントです。
自立感を芽生えさせる

「自分で選んで通っている」と意識してもらう声がけです。「〇〇さんの目標は■■でしたよね」といった声がけや、会員の生の声を聞くアンケートも有効です。
帰属感を抱かせる
「自分の居場所がある」と感じてもらうことです。講師だけでなく会員同士のコミュニケーションを促し、常連客に新規会員のフォローをお願いするのも効果的です。
現場と経営者の橋渡しの中で実践してきたものばかりです
これまでお伝えした「顧客満足度を上げる公式」と「スタッフ教育の3つの感覚」は、いずれも現場と経営者の橋渡しの中で実践してきたものです。
懸け橋となって歴任した職務
| 2000年 | オクトパススポーツクラブ マネージャー就任 |
|---|---|
| 2001年 | 名古屋リゾート&スポーツ専門学校 非常勤講師就任 |
| 2004年 |
名古屋市スポーツセンター チーフトレーナー就任 株式会社スポーツ・ザ・ディア 専務取締役就任 |
| 2006年 | サンプラザスポーツクラブ アドバイザー就任 |
| 2011年 | トライデントスポーツ医療看護専門学校 非常勤講師就任 |
| 2012年 | 一般社団法人日本スポーツ支援機構 代表理事就任 |
| 2014年 | ミズノスポーツサービス、JR東海など数社の社員教育アドバイザー就任 |
| 2017年 | サッカークラブワイヴァン クラブ代表就任 |
講演・セミナー実績
ミズノスポーツサービス株式会社/JR東海ホテルズ/住友林業ホームテック株式会社/財団法人名古屋市スポーツ協会/公益財団法人愛知県教育スポーツ振興財団/中部電力株式会社/静岡産業大学/愛知工業大学 など
このような切り口で発信・実践しているのは、私しかいないと言っても過言ではないと考えています。
スタッフ研修、覆面調査はお任せください
- 会員の退会率を下げたい
- スタッフの熱意が感じられない
こうした現状の課題や、スタッフ教育についてのご相談を承っています。
QSCAPの覆面調査では、すべての項目を数値化し厳しくチェック。現状のレベルと今後の対策をレポートし、スクール運営に役立てていただいています。



